「これは○○なんです。まあ、△△なんですけど。」
と、仕事で説明してくれる相手が、必ず「まあ」で話を補足するんです。
説明の追加だったり、否定の話だったり、その時々でまちまちです。
その「まあ」の後の話が長くなるので、もともと話してくれた内容が、記憶に残りにくいんですよね。
この人、メールや資料は使わず、口頭説明ばかりなので、聞きながらメモを取るんですけど、
「まあ」の後の話が、本題よりも長い話になっちゃうと、どこまで聞けばよいのか、次の話に早くいって欲しいのに。。とか、
川上恭子(1993)「談話における「まあ」の用法と機能(一):応用型用法の分類」
園田国文 14, pp69-78
結論的に言えば、「まあ」の基本的な意味とは「いろいろ問題はあるにしても、ここでひとまずおおまかにひきくくって述べる」という「概言」という姿勢・態度に求められる。この「概言」という姿勢が、場合によってさまざまな意味の姿となって現れてくるのである。
と、いかにも曖昧な話のまとめ方の代表例のようなことのようです。
「場合によってさまざまな意味の姿」とは、
二 判定要求質問文に対する回答
消極的肯定・同意
消極的否定・反論
応答回避
三 平叙文・詠嘆文に対する反応
適当な応答
直接性回避
視点転換
応答回避
言いよどみ
消極的承諾
婉曲的断り
応答無視
共感・同情
なだめ
意見・忠告
諦め
譲歩
推定・見解
切り捨て
何をとっても、避ける、かわす など、「断言」せずに問題先送り、日本人の陥りがちな会話ですね。こんな調子で仕事の話をされたら、どこまで、何を信じて行動すればいいのか判りませんよね。